もくじ
柏餅の葉は、何かで代用出来る?
柏餅は、上新粉(うるち米を加工した粉)の餅を平たく丸めて二つに折り、その間に餡を挟んでカシワの葉で包んだ和菓子です。
カシワの葉を使うのは、カシワが新芽が育つまでは古い葉が落ちない事から『子孫繁栄(家系が途切れない)』という縁起を担いでいるのだそうです。
とはいえ、カシワの葉が用意出来ない事もあるでしょう。
そんな時は、サルトリイバラの葉を代用品として使うのがおすすめです。
そもそも、昔は柏餅にはサルトリイバラの葉を使うのが主流でした。
しかし、サルトリイバラの葉が江戸の町では入手困難だった為、関東に自生しているカシワの葉が使われる様になったのです。
植物の葉を使うのが難しいなら、ビニールで作られた葉を使っても良いでしょう。
柏餅の葉は食べる?
「カシワの葉は、食べる?食べない?」・・誰もが一度は聞いた事のある質問ではないでしょうか。
結論としては、食べても良いですし食べなくても良いです。
れっきとしたルールやマナーは決められていません。
因みに、柏餅に葉が巻かれている主な理由は下記の通りです。
①香り付け
柏餅は独特の良い香りがしますが、それはカシワの葉の香りが移っているのです。
②抗菌作用
カシワの葉には、オイゲノールという抗菌物質が含まれています。
その抗菌物質と丈夫さから、カシワの葉は昔の日本で保存容器として使われていました。
③保湿効果
日常生活で食品の乾燥を防ぐ為にラップで包んだりすると思いますが、それと同じ事です。
④手の保護
柏餅はベタベタしているので、直接掴んで食べると手が汚れてしまいます。
葉が巻いてある部分を掴むと、綺麗に食べられます。
柏餅の葉は、どの種類でも食べられる?
柏餅を作る時に主に用いられるのは、カシワの葉とサルトリイバラの葉です。
どちらも毒性は無いので、食べる事は出来ます。
ただ、洗っただけで食べる為の処理が特にされていない場合は、硬くて食べにくい可能性はあります。
「葉の味は好きだけど、硬いのは嫌い・・。」という人は、お湯に浸けたり餅に巻いて蒸したりすると、軟らかくなるので食べやすくなると思います。
オーブントースターで焼くという意見もあったので、興味のある人は是非とも試してみてください。
●柏餅の豆知識
【柏】という字は、本来はヒノキ科の針葉樹であるコノテガシワを指す漢字です。
コノテガシワは、柏餅に使う葉とは全くの別物です。
柏餅に用いるブナ科のカシワには、【槲】の字を使うのが正しいです。
柏餅の葉に、裏表はある?
カシワの葉に限らず、多くの植物の葉には裏表があります。
表側は濃い緑色で葉脈が目立たない場合が多く、裏側は白っぽい色で葉脈が目立つ場合が多いです。
この違いは、植物が生きていく為の工夫です。
植物は成長の為に光合成をしますが、それに欠かせない要素の一つが日光です。
日光を浴びた葉緑体は、根から吸い上げた水と空気中の二酸化炭素を原料に栄養と酸素を作ります。
光合成の効率が良いと植物は大きく成長するので、出来るだけ葉緑体に日光を当てる必要があります。
日光は葉の表側から入るのですが、そこには葉緑体がびっしり並んでいる細胞があります。
ここで先ず日光を取り入れます。
次に日光は細胞の形が歪で隙間のある裏側に来て、細胞にぶつかって折れ曲がりながら進んでいきます。
そうやって不規則に跳ね返りながら進んでいくと、日光は葉緑体に何度も当たります。
こうして、光合成の効率を上げているのです。
葉っぱなしの柏餅
ネットで調べてみると、葉を使わずに作る柏餅のレシピも沢山あります。
(ただ、葉を使わないのなら柏餅ではないと思うのは私だけでしょうか・・?)
●材料
上新粉・白玉粉・砂糖・水
●作り方
①餡を必要な数に分けて丸める。
この後、使う直前まで冷凍庫に入れておけばベタベタしないので包みやすいです。
②ボウルに上新粉・白玉粉・砂糖・水を入れて混ぜ合わせる。
相性抜群のヨモギを追加するのもオススメです。
③ラップをしてレンジで加熱する。
④スプーンや木べらで練る。
⑤再度ラップをしてレンジで加熱する。
⑥再度スプーンや木べらで練る。
⑦必要な数に分けて丸めて潰す。
平たい円形にしておくと、餡を包みやすいです。
⑧餡を乗せて包んでから丸める。
これで完成です。
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