もくじ
銀杏の食べ過ぎで腹痛になる?
皆さんは、銀杏は好きですか?
定番の食材という訳ではないので、「好きでも嫌いでもない。」「出されたら食べる程度。」という人が多いかもしれませんね。
銀杏といえば茶碗蒸しに入っているイメージだと思いますが、何故か知っていますか?
銀杏には、咳を止めて肺を潤してくれる効果が期待出来ます。
そして、秋冬は気候の影響で空気が乾燥して風邪を引きやすくなりますよね。
なので中国では、秋冬によく食べる茶碗蒸しや炊き込みご飯に銀杏を入れて薬膳として食べていました。
それが、日本へそのまま伝わったと言われています。
銀杏は漢方にも使われる栄養満点の食材ですが、食べ過ぎると腹痛や下痢を引き起こす可能性があります。
次項で詳しく説明していきます。
銀杏の食べ過ぎで下痢になる?
銀杏は、古くから食用や薬用として親しまれてきました。
ですが食べ過ぎると、腹痛・嘔吐・痙攣・眩暈・顔面蒼白・呼吸困難・意識混濁・高熱などの症状を引き起こします。
これは、メチルピリドキシンという有毒物質による中毒症状です。
メチルピリドキシンは、人体に必要なビタミンB6の働きを阻害してしまうのです。
「焼いたり茹でたりすれば、大丈夫なんじゃないの?」と思う人も居るかもしれませんが、メチルピリドキシンは熱に強いので、調理しても毒性が失われる事はありません。
どんな食材でも食べ過ぎは良くありませんが、銀杏は特に注意しましょう。
中毒症状が原因で死亡事故が起こった事もあるのです。
銀杏の食べ過ぎを防ぐには、何個くらいまでにしておけば良い?
戦後の食糧難の時代には、ぎんなん中毒の事故が多く発生しました。
52年の新聞記事は、大人1人が死亡・子供3人が重体と伝えています。
2016年には、22件の中毒事故が報告されています。
この様に書くと銀杏に対して恐怖心を持たれてしまいそうですが、体に良い食材である事は違いないので、量を考えて食べましょう。
日本中毒情報センターによると、小児は1度に7~150個以上で、成人は1度に40~300個以上で、中毒になる危険性があるとしています。
個人差が大きいからか目安に幅がありますが、1度に数粒程度にしておくのが良いでしょう。
※中毒物質を解毒する能力が発達していない乳幼児に、銀杏は食べさせてはいけません。
銀杏を食べ過ぎてしまった時の対処法
銀杏を食べた後に異変を感じたら、すぐに病院に行きましょう。
医療に関する知識が浅い素人では、銀杏が症状の原因だと見分けるのは難しいですし、間違った対処をしてしまう可能性もあります。
特に、無理に吐かせるのは絶対しないでください。
無理に吐かせると痙攣を誘発してしまいますし、体力を消耗させてしまいます。
病院に行ったら、先ず銀杏を食べた事を伝えましょう。
食べた量・食べた時間・症状が出るまでの時間・出た症状なども、覚えていたら伝えましょう。
より適切な処置をしてもらう為に必要な情報です。
治療は、対処療法が基本になります。
痙攣が起きている場合は、PLP(ピリドキサールリン酸)というビタミンB6を活性化させる補酵素を注射すると効果的だそうです。
子供が銀杏を食べ過ぎてしまった・・。
子供が銀杏を大量に食べてしまった時は、症状が出ていなくても病院に行った方が良いです。
実は、銀杏中毒として報告されている患者の70%以上が10歳未満の子供なのです。
それだけ、子供が銀杏中毒になりやすいという事です。
子供に中毒の話をしても理解出来ないと思われるので、周りの大人が注意してあげましょう。
最後に、銀杏のレシピを1つ紹介します。
量に気を付けて、美味しく召し上がってください。
【銀杏ペペロンチーノ】
●材料
銀杏・ニンニク・鷹の爪・塩・黒胡椒・オリーブオイル
●作り方
1:ニンニクをみじん切りに、鷹の爪を輪切りにする。
2:オリーブオイル・ニンニク・鷹の爪をフライパンに入れて、中火で熱する。
3:軽く炒めたら、銀杏・塩・黒胡椒を加えて更に炒める。
4:全体に味が馴染んだら、完成。
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